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K2F142 10年目

 






 来年はK2F142の発売から10年目にあたります。市場に溢れるルアー群に埋もれることなく今日も在るのは皆様の変わらぬご支持のおかげです。ありがとうございます。
(写真は発表した年に生まれた関係者のお子さんシュウ君に持ってもらい、最近また成長したシュウ君本人に持ってもらったものです。)





 



 10年前、ブログ内で開発初期から説明してきたルアーですが、あえて時期が来るまで詳細を伏せていた事があります。

 それは当時一番時間を割いて辿り着いた事、サイドピークストレートシェイプという訳のわからないwデザインコンセプトのことです。
 

 このルアーには制作にあたってとても厳しい条件を課しました。本来飛びにくい魚型で必要最低限の移動錘(水に浮くことを前提に錘を重くすればその分使えるフック、ボディ強度が下がる。)でパワーを掛ければ掛けるほどに遠くへ飛ぶこと、です。
 

 この課題をクリアするために、ルアーに拘らず最先端の空気力学でできたとされるものを研究してみました。短い時間ですがルアーの初速はF1や新幹線を超えるわけですから。
 

 ところが当時・・・

 F1は前年のグランプリ覇者チームのデザインが新シーズンを席巻する傾向があり、結局早いドライバーの乗った車を真似していたこと。それと、空気の乱流を抑えるためにやたら細かい羽根を追加して試行錯誤していて参考にはなりませんでした。
 

 新幹線は、ようやく格好優先の飛行機みたいなデザインから、列車特有の条件、例えばすれ違う列車間の衝撃波を考慮してきた段階で、これも発展途上と判断しました。


 ここはやはり同じ空気中を飛ぶ飛行機なのかと見て回りました。空力についての進化は軍需産業の戦闘機が頭抜けていて色々考えさせられました。

 前面投影面積しか思いつかなかったらしいミサイル型のF104(元自衛隊納入機。後の有名な汚職事件に絡む人物が関わる。)からの機体デザインの変遷は特に興味を引きました。
 

 戦闘機は旅客機より製造諸条件が複雑です。飛行の安定性と旋回性。積載量増に伴うハイパワー化と軽量化、高強度化等、矛盾しているものを合一しなければならない。ここにスケールこそ違うもののルアーの飛びと泳ぎ、強度と軽量化の両立等の矛盾と通じるものがあります。
 

 飛行機、新幹線、F1のいずれも設計初期には試作品を風洞実験しています。当時はその設備を羨ましいと思ったものですが、よくよく見てみると、一定方向から強風を吹かせるだけのものでした。これでは肝心のものが足りません。

 自然は都合よく一定方向から安定した風が吹くとかありませんから、これでデザインを詰めると勘違いします。ごく最近の国産機の格好がこれの呪縛によるのかまではわかりませんが。

 

  K2Fマニアックス

 風洞実験で欲しいのは強大なパワーの風の中で気圧、温度、多方向からの突風や乱流を制御できることです。風洞の壁自体にフラップ(角度調節羽根)を付けるとかアメリカの軍需産業以外ではできないでしょう。

 ルアーだけのためにこうした実験室を貸し出してはくれないでしょうから自分で考えました。w

 それがオープンカーから腹に細い棒を串刺しにしたルアーを空に突き出すことでした。振動、圧力センサーはそれを持つ指になります。風のパワーは右足で調整、乱流はフロントウインドウを活用します。これにより本当の自然条件下での実験ができました。(注、相当の準備と安全に配慮してやらないと危険です。)

 こうして荒ぶる風に刻まれた形ができたわけです。

 飛行方向、このルアーの場合、フロントアイと尾のアイを結ぶ直線の延長になります。この線とルアーを上から見たとき一番太い部分(輪郭)とをかなり強引な手法(カッコいいとか悪いとか先入観を持たずに)で合わせます。








 そうすると、ロケットやミサイルのような単純な形ではなくとも、空気を切り裂くルアーの表面を流れる空気が飛行軸線上にあるリーダーラインに沿うように整流されるのです。 我が指センサーは暴風の中フッと風が凪いだように抵抗が軽くなることを感知しました。乱流に触れても調子がいい。


 





 これ以降、私の設計したものは、ほとんどこのデザイン方法を採用しています。最新のTKP135TTも横から見ると輪郭が畝っていますが、前部アイと尾のアイを結ぶ直線はくっきりと見えるはずです。(限定側線カラーがまさにその位置)

 しかし、できなかったものもあります。K2RP122はリップルポッパーに似ていますが、この手法でデザインすると水中でも安定しすぎて動かなくなってしまうのです。飛びはある程度確保できているのでこのタイプには採用していません。
 

 今年発表された次期航空機のコンセプトモデルの幾つかを見るとK2Fのデザイン方法は当分古びることはないと思います。高額な戦闘機は100億円、ルアーは2500円ぐらい。格安で飛行をお楽しみください。ついでに魚も釣れます。

 

 追記、K2F142が飛ばないという方はこちら(アンケートより…飛びを中心に)を参考にしてください。よろしくお願いします。今年もあとわずか、どうか良い魚に巡り合いますように。


| http://www.tacklehouse.co.jp/ktenlab/index.php?e=376 |
| K-TEN SECOND GENERATION | 04:29 PM | comments (4) | trackback (0) |
二宮 さんからのコメント 2017/12/24 01:45 PM
ndlsさん、この件の実験模様は映像にするといろいろ問題があるのでw文字になりました。

それとオープンカーは屋根を開けると風の巻き込み現象があります。位置によっては真後ろからも風が来ます。
| 3t7KV.Y6 |
二宮 さんからのコメント 2017/12/24 01:36 PM
バンクマンさん、戦闘機と金融用語での例え話は分かりやすいですね。

旧型も現役でいられるようにガンバリます。いつもありがとうございます。
| 3t7KV.Y6 |
ndls さんからのコメント 2017/12/21 08:25 PM
こういう開発やコンセプトの話は好きです。
以前の記事にあったボディに棒をつけた実験の内容が想像できました。
フロントウィンドウ使っての乱流実験はワタクシの足りない頭では思いつきません。

お暇がありましたら、このような記事もさらに、さらに読みたいです。
| zvwM5SLo |
バンクマン さんからのコメント 2017/12/21 09:06 AM
楽しい開発ストーリー、ありがとうございます。
飛行機とは違って、釣りではF22ラプターのようなK2FをF4FワイルドキャットのようなBKLMがアウトパフォームする時もあり、それがまた楽しいです。引き続きご活躍を。
| 99PXz1pk |










     
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